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笑顔でつなぐ親子のみらいVol.07|支援活動を取材しました ③
ジェイリースのすべきこと
ジェイリースは「誰もが自分の人生をまっとうできる社会をつくる」ことを未来ビジョンとして、これまで家賃保証、事業用テナント賃料保証、医療費保証に取り組んできました。この未来ビジョンをより皆さまにお届けするために我々にはもっとできることがあるのではないか?
そんな想いを持って新たに保証する分野の検討を始め、「お子さまの未来を見守る」を合言葉に養育費保証に取り組むこととしました。
活動状況のご紹介について
お子さまのみらいを見守るうえで、私たちだけの力では困難なため、行政をはじめ、ひとり親を支援している様々な団体の方々や企業、弁護士等へ協力を要請するとともに、最前線で親子へ支援を行っている皆さまの声を取材してまいりました。
今後、取材時の手記や、現在の活動状況などを通し、読者の皆さまに周知していただくことで、
少しでも‟お子さまの明るいみらい”実現への一助になりたく、私たちは掲載を続けてまいります。
第3回『居住支援の歩み』について
NPO法人サンカクシャ 代表理事 荒井様へのインタビュー
今回の取材について
現代の日本において、18歳から25歳の若者は社会的支援の届きにくい年齢層として多くの課題を抱えています。 この課題に対し、若者の居場所や住まいや生活を支援する活動に取り組むNPO法人サンカクシャへ今回は訪問取材を行い代表の荒井さまに活動のきっかけや現在の取り組みなどについてお話を伺いました。
現在の支援活動のきっかけについて
- ジェイリース:
活動を始めたきっかけを教えてください?
- 荒井代表理事:
そもそものきっかけは、私の大学時代の話になりますが、駅で具合の悪そうにされているホームレスの方に声をおかけしたのが
活動の起点となっています。
その方の身の上話など色々聞いているうちに段々顔色も良くなられ、
最後に「ありがとう!」と元気にお礼をいただいたことがありました。
この時、『関心を持ち、寄り添ってあげるだけでも人は元気になれるんだ』という事を知り、ホームレス支援を始めるようになりました。
活動を始めた当時はリーマンショックの前後で、20~30代の「若年ホームレス」の方たちが増加していたため、自然と若者のホームレスの方たちが支援対象の中心となっていきました。
<写真>荒井代表理事/
新宿で荒井代表理事が初めてホームレスの方に声をかけた場所
- ジェイリース:
なるほど。人との出会いがその後の活動に繋がった出来事で
リーマンショックの影響を受けた時代背景も加わり、若者の支援がより必要とされたんですね。
若者の支援活動に着目した理由について
- ジェイリース:
活動対象が18歳から25歳の若者が中心である理由を教えてください。
- 荒井代表理事:
支援活動を行う中で、特に18歳から25歳の若者が社会的な支援が途絶える年齢層であり、もっとも生きづらくなる年代であることに気が付きました。家に居場所がなく行く先もない、自立する力も十分ではない。
そうした若者に対する支援が不足している現実に向き合い、
現在の活動に展開しています。
<写真>荒井代表理事/学生時代に学習支援活動をしていた頃
- ジェイリース:
確かに、この年代は大人と子どもの狭間で、社会のサポートが薄くなってしまいますよね。
その層への支援が重要であることがよく分かりました。
具体的な活動内容について
- ジェイリース:
それでは、具体的にどのような支援を行っていますか?
- 荒井代表理事:
活動の柱は「居場所」「住まい」「仕事」の3つです。まずは居場所の提供から始まり、必要に応じてシェアハウスへの入居や、就職活動の支援も行っています。また、行政や他のNPOと連携して、若者が直面する課題に対応しています。
- ジェイリース:
若者が安心して生活できる基盤を整えるために、多面的な支援を提供されているんですね。
<図>NPO法人サンカクシャの活動
救いを求める若者について
- ジェイリース:
最近の相談者はどのような経路で支援を求めてきますか?
- 荒井代表理事:
半分は行政からの紹介で、残りの半分は直接問い合わせです。公式HPからLINEで連絡が入ることが多いのですが、中には「携帯代が払えていないからフリーWi-Fiで繋いで連絡しています」という生活もままならない緊急性の高い方の相談件数も増えています。地方からの相談もあり、必要に応じてNPOネットワークを活用して対応しています。
- ジェイリース:
インターネットの普及が、このような支援のアクセスを一層広げているんですね。地方からの相談も含めて、 対応の幅が広がっているんですね。
- ジェイリース:
緊急性のある方もいるとのことでしたが、「サンカクシャ」を頼られる方は、どのような境遇・状況の方が多いのでしょうか?
- 荒井代表理事:
そうですね。主に家庭環境に問題があり、頼ることができる相手がいない子たちが殆どです。 なかでも、DV(ドメスティック・バイオレンス)被害を日常的に受け、心と体に傷を負っている子や、育児放棄(ネグレクト)により食事もままならない子など、様々な問題を抱えています。
- ジェイリース:
家での居場所がない状態で、外でも頼る場所がないというのは非常に孤独な状況ですよね。
そういった子たちにとって、サンカクシャの存在は本当に救いの場ですね。
サンカクシャの施設について
- ジェイリース:
支援活動のひとつとして「サンカクキチ」や「サンカクハウス」があるわけですね?
- 荒井代表理事:
はい。サンカクシャとは、社会参画という意味が込められています。 保護者にも頼れず居場所がない若者達が、人との繋がりを築き、自分の居場所となり、社会に参画できる1人として自立する空間となれたらと思い、それらの施設を作りました。
- ジェイリース:
社会参画という意味が込められているのは、本当に素晴らしいコンセプトですね。
若者たちが自立し、社会の一員として参加できる場を提供するための活動は本当に重要ですね。
- ジェイリース:
ちなみにサンカクハウスは、共同部屋のようですが、中には1人部屋を望まれる方もいますか?
- 荒井代表理事:
孤独が辛くてここへ来ている子たちも多いので、共同部屋の生活を嫌がるケースは少ないですね。
むしろ、彼らが社会に順応し自立していく上でも、孤立させてはいけないので共同部屋は意図的なスタイルでもあります。
- ジェイリース:
なるほど、自立のため、互いの存在を気にかけ・助け合いながら成長していける空間なんですね。
自立するうえでの社会的課題点
- ジェイリース:
自立するうえで、最も課題となっていることは?
- 荒井代表理事:
法的・社会的な支援が18歳で途絶える現状が最大の課題です。 自立をしようとしても連帯保証人がいない、収入が不安定で保証会社の審査に通らないなどの理由でお部屋探しが進まない若者も多く、彼らのような状況の若者に対して、社会にはもっと柔軟な自立支援の仕組みが必要だと感じています。
- ジェイリース:
支援が途絶えてしまうことは大きな問題ですね。 居住環境の確保が難しい中、どのようにしてこういった境遇の若者を支えていくかが重要ですよね。たしかに柔軟な支援体制の整備が求められますね。
<写真>荒井代表理事 /取材時の様子
ジェイリースにできること
- ジェイリース:
ジェイリースが支援活動においてお役に立てること、信用が無くて住まいが借りられない、働きたくても住まいが無くて働けない
といった負の連鎖に繋がるわけですよね。
こういった社会課題に向き合うため、当社は「誰もが自分の人生をまっとうできる社会」を目指し、
養育費保証や家賃保証を通じた居住支援活動に取り組んでおります。
また、2025年秋頃に予定されている改正住宅セーフティネット法の施行を背景に、住宅確保要配慮者の方が、当社の家賃保証サービスを通じて住まいをより確保しやすくなるよう、全国47都道府県で居住支援法人の指定を目指しており、現在15府県*で指定を受けています。
こうした取り組みを通じて、より多くの方々に支援を届ける体制を整えて参ります。
*2025年1月24日時点の情報
- 荒井代表理事:
そうなんですね。今後の流れに期待が持てそうですね。
それでは今後、ご相談をさせてください!
まとめ
NPO法人サンカクシャの取り組みは、社会的な支援の届きにくい若者たちに希望を与える重要な活動です。
18歳から25歳という公的な支援の難しい年齢層に焦点を当て多くの課題に向き合う姿勢は、若者にとって光そのものであると思いました。
当社もまた、サンカクシャのような支援活動に共鳴し、養育費保証や家賃保証を通じて、支援の輪を広げてまいります。
また、寄付やボランティアへの参加や、この記事を周囲に共有することでも、
大きな支援の輪を広げることができますので、この記事をご覧いただいた方も、是非これを機にサンカクシャや、
当社の活動に関心を持っていただけますと幸いです。
これからも私たちは、子供たちの未来を支える活動を続けてまいります。
引き続きご支援、ご注目いただけますと幸いです。
NPO法人サンカクシャ代表理事 荒井 佑介/1989年 埼玉県出身
2008年よりホームレス支援や子どもの貧困問題に関わり始める。
生活保護世帯を対象とする中学3年生の学習支援に長く関わっていた経験を通じて、高校進学後に、中退、妊娠出産、就職で躓く子達を多く見たことから、2019年に15〜25歳前後の親や身近な大人に頼れない若者を支援するサンカクシャを立ち上げる。
NPO法人サンカクシャ 公式ホームページサイト ※外部サイトへ遷移します